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総合型選抜、夏休みまでに仕上げるべき3つのこと

高3の5月、総合型選抜を視野に入れていて、まだ何も動き出していない人。今日この記事を読んだら、明日から動いてください。
はっきり伝えます。夏休みが終わる頃には、志望理由書の完成原稿、面接スクリプトの骨格、そして英語の基礎学力。この3つが手元になければ、9月からの出願に間に合いません。
「総合型選抜 夏休み」と検索してこの記事に辿り着いた多くの人が、まだ何も始まっていない状態のはずです。気持ちは分かります。でも、ここから2ヶ月半。動き出すかどうかで、半年後の合否は決まります。
12年で800名以上の受験生を見てきた経験から言うと、合格者と不合格者を分ける最大の差は、才能でも実績でもなく、夏休みに何を「仕上げていたか」。今日は、その「3つの仕上げ項目」と、各項目の到達目標を具体的にお伝えします。
なぜ「夏休み」が総合型選抜のデッドラインなのか
まず大前提。総合型選抜の出願は、早い大学で9月上旬から始まります。10月、11月に出願する大学が多いとはいえ、第一志望が早期出願校だった場合、夏休みの後半には書類を完成させて提出している必要があります。
「志望理由書 いつから」と検索する受験生は多いですが、答えはシンプル。今すぐです。書き始めるのは6月、初稿完成は7月、推敲と仕上げが8月、提出が9月。これが標準的な逆算スケジュールになります。
マラソンでいうと、夏休みはラスト5kmの給水ポイント。ここで補給を取り損ねた選手は、ゴール手前で止まります。逆に、ここで万全の状態を作れた選手は、最後の数キロを走り抜ける。受験も同じ構造です。
夏休みまでに仕上げる①:志望理由書の「完成原稿」
1つ目は、志望理由書の完成原稿。初稿ではなく、添削を3〜5回受けた後の状態です。
多くの受験生が勘違いしているんですが、志望理由書は「1回書いて終わり」じゃありません。書いて、添削されて、書き直して、また添削されて、を何度も繰り返してようやく合格レベルに届きます。
逆算するとこうなります。
- 5月〜6月:自分の素材棚卸し、志望校の研究室・教授リサーチ
- 6月後半〜7月前半:初稿執筆(最低でも800字、推奨1500字以上)
- 7月後半〜8月前半:添削1〜3回目、書き直し
- 8月後半:仕上げの添削、誤字脱字チェック、清書
夏休みが終わる8月末時点で、志望理由書はもう触らなくていい状態にしておく。これがゴールです。
ここで一番やってはいけないのが、いきなり書き始めること。原稿用紙に向かう前に、自分の過去を棚卸しして、志望校の研究内容を調べて、その2つを繋ぐ軸を見つける。この「書く前の作業」に最低でも2〜3週間はかけてください。書く前に勝負はほぼ決まっています。
夏休みまでに仕上げる②:面接スクリプトの「骨格」
2つ目は、面接スクリプトの骨格。完璧な答えを暗記する必要はありませんが、頻出質問への回答の「型」は持っておくべきです。
面接対策が遅れる受験生に共通しているのが、「志望理由書が完成してから面接対策を始める」という発想。これだと9月以降にバタバタすることになります。
正解はこう。志望理由書の初稿ができた時点で、面接スクリプトの土台も同時に作る。なぜなら、面接質問の8割は志望理由書の内容を深掘りするものだから。書類と面接は別物じゃなくて、同じコンセプトの2つの表現形態なんです。
夏休みまでに準備しておくべき頻出質問は以下のあたり。
- なぜこの大学・学部を志望するのか
- なぜこの研究テーマに関心を持ったのか
- 入学後に何をどう研究したいか
- 卒業後の進路展望
- 高校時代に最も力を入れたこと
- 自分の長所と短所
これらに対して、結論を15秒以内で言える状態にしておく。長々と感情を語るんじゃなくて、結論から先に出す。これがPREP法(結論→理由→具体例→結論)の使い方です。
夏休みの終わりに、頻出20問程度に対する「15秒の結論」が準備できていれば合格点。完璧な暗唱は9月以降でいいんです。
夏休みまでに仕上げる③:英語の基礎学力
3つ目が、見落とされがちな英語の基礎学力。「総合型選抜なのに英語?」と思った人ほど、危険です。
総合型選抜では、共通テスト利用が出願条件になっている大学が増えています。早稲田、慶応、上智、明治、青山、立教、中央、法政あたりの主要私大では、英語の外部検定スコア(英検準1級・2級など)や共通テスト英語の点数が、出願時点で求められるケースが普通になりました。
さらに重要なのは、保険としての一般入試対策。年内入試で全滅した時に、1月の一般入試で巻き返せるかどうかは、英語の仕上がり具合で9割決まります。「総合型に専念するから英語は捨てる」という選択は、退路を完全に断つ自滅戦略です。
夏休みまでに到達したい英語の基準は最低でも以下のレベル。
- 英単語:システム英単語またはターゲット1900の1〜1500番までを8割定着
- 英文法:Vintage、NextStage等を1周完了
- 英文解釈:基本はここだ、入門英文解釈の技術70など基礎レベルを1周
- 長文:共通テスト過去問で6〜7割は取れるレベル
上記が夏休みまでに仕上がっていれば、年内入試の対策に集中できるし、万が一一般入試になっても戦える状態が作れます。
夏休みまでにやってはいけない、よくある時間のムダ使い
ここまでが「やるべき3つ」。最後に、夏休みまでにやってはいけないことも2つだけ伝えておきます。
1つ目は、活動実績を作るために慌ててボランティアや部活の大会に参加すること。実績は「志望理由とロジックで繋がっている」ことが大事で、後付けで作ったボランティアは、面接官にバレます。借り物のエピソードで武装するより、すでに自分が持っている経験を深掘りする方が、合格に近いです。
2つ目は、学校の国語の先生に志望理由書の添削を頼むこと。気持ちは分かるんですが、現代文のプロは小論文・志望理由書のプロではありません。文章の体裁は直してもらえても、「合格するロジック」とは別物の指導が入ることがあります。読んでもらうなら、総合型選抜の実績がある指導者に頼んでください。
夏休みは「仕上げの夏」、始まりの夏じゃない
もう一度言います。総合型選抜の夏休みは、「仕上げの夏」です。動き始める夏じゃない。動き始めるのは、今日です。
志望理由書の完成原稿、面接スクリプトの骨格、英語の基礎学力。この3つが8月末にあなたの手元にあるかどうか。それだけが、9月出願の勝負を決めます。
そして3つの中で、一番時間をかけるべきは志望理由書です。なぜなら、志望理由書のコンセプトが面接の中身になり、その完成度が合否を決めるから。書く技術じゃない。書く前のコンセプトメイクが9割を握っています。
動ける人だけが、結果を変えられます。
